ベトナム進出の進め方|市場調査・EC販売・費用を日本企業向けに解説
By Nanami -29/09/2026 UTC.
海外進出を検討する日本企業にとって、ベトナム進出は有力な選択肢の一つです。近年は生産拠点としてだけでなく、ECを含む販売市場としても注目されています。
一方で、「ベトナム進出は何から始めればよいのか」「市場調査では何を確認すべきか」「EC販売にはどのくらい費用がかかるのか」と悩む企業も少なくありません。
本記事では、日本企業向けにベトナム進出の進め方を、市場調査からEC販売、費用までわかりやすく解説します。あわせて、Ezbuy Japanのベトナム販売支援サービスについてもご紹介します。
1. 日本企業がベトナムに進出する前に押さえるべきポイント
ベトナム進出を検討する際は、市場調査や販売チャネルの選定だけでなく、まず進出の目的と自社のリソースを整理することが重要です。目的とリソースを明確にすることで、必要な調査や適切な参入方法を検討しやすくなります。
1.1. 進出目的の設定(販売・ブランド・事業拡大)
ベトナム進出の方向性を定めるには、まず「何のために進出するのか」という目的を明確にすることが重要です。主な目的は、大きく以下の3つに分類されます。
ここで重要なのは、「目的」と「手段」を混同しないことです。たとえば「ECサイトの開設」や「現地法人の設立」は、あくまで目的を達成するための手段に過ぎません。
1.2. 自社の商品・サービスとリソースの確認
進出目的の次は、自社の商品・サービスや社内体制がその目的に合っているかを確認します。
主なチェックポイントは以下の4つです。
- 商品:ベトナムで販売できる商品か、現地の顧客にどのような価値を提供できるか
- ターゲット層:誰に売るのか、日本国内の顧客像とどう違うか
- 人材:現地とのやり取りや言語対応を担当できる人材がいるか
- 運営体制:受注・配送・問い合わせ対応をどこまで自社で行えるか
市場調査や専門家への相談をスムーズに進めるため、事前準備チェックリストとして以下の項目を整理しておきましょう。
- 販売を検討している商品の一覧と特徴
- 想定するターゲット顧客
- 日本国内・海外での販売実績
- 進出の目的と目標時期
- 担当者と、社内で対応できる業務の範囲
- 想定予算
- 外部に任せたい業務
これらを整理できたら、次は市場調査で「自社の商品がベトナムで受け入れられるか」を検証します。
2. ベトナム市場調査の進め方
市場の需要や競合状況を把握し、自社の商品に適した販売方法を検討することが重要です。ここでは、顧客分析、競合分析、調査結果の活用という3つのステップで解説します。

日本企業のベトナム市場調査の進め方ガイド
2.1. ターゲット層の定義とニーズ分析
商品を届けたいターゲット層は、大まかな括りではなく具体的に定義する必要があります。ベトナムの若者や富裕層といった大まかな設定だけでは、具体的な商品選定や販売戦略につなげにくくなります。
ターゲット層を深く分析する際は、以下の4点を確認しましょう。
- ニーズ: どのような課題や欲求を持っているか
- 利用シーン: いつ、どこで、どのように商品を使うか
- 選択基準: 価格・品質・ブランド・口コミなど、何を重視して選ぶか
- 購入前の不安: 品質、配送、アフターサービスなど、購入をためらう要因は何か
ベトナムの消費者データを読み解く際は、一般的なイメージや先入観に頼らないことが重要です。JETROなどの公的機関の調査レポート、現地ECモールのレビュー、SNSの動向、現地アンケートやインタビューなど、確かな根拠に基づいて分析を進めましょう。
2.2. 競合分析と自社の差別化ポイント
次に、ベトナムで同じカテゴリーの商品を販売する競合を調査します。日本企業だけでなく、現地ブランドや他国ブランドも対象に含め、以下の項目を確認しましょう。
- 商品: 機能、品質、容量、ラインナップ
- 価格: 販売価格帯、割引やキャンペーンの頻度
- 訴求メッセージ: 商品ページや広告で強調している内容
- 販売チャネル: ECモール、SNS、実店舗などの展開先
- 顧客の評価: レビューで高く評価されている点や不満が出ている点
差別化ポイントを考える際は、日本製だから選ばれると安易に決めつけないことが重要です。日本製であることが購入理由になるかは商品や顧客層によって異なります。競合の弱点や顧客の不満を手がかりに、自社が根拠を持って示せる強みを見つけましょう。
2.3. 調査データの活用方法(商品・チャネル選定)
市場調査は情報を集めること自体が目的ではなく、分かったことを具体的な意思決定につなげることが重要です。調査結果は以下のように活用します。
- どの商品を売るか: ターゲットのニーズ、競合との違い、最適な価格帯
- 誰に売るか: 利用シーン、選択基準、購入前の不安要素
- どのチャネルで売るか: ターゲットの購買行動、競合の販売チャネル
ただし、調査で得られたデータだけで、実際の購買行動や販売成果を完全に予測できるわけではありません。この価格帯なら購入される、このチャネルでターゲットに届くといった仮説は、実際に販売してみなければ確かめられません。本格展開の前に、検証すべき仮説を明確にしておきましょう。
3. 日本企業がベトナム市場に進出するメリットとリスク
市場調査の結果を踏まえ、ベトナム市場に進出するメリットとリスクを整理します。自社の商品や進出目的に合っているかを確認し、参入の可能性を検討することが重要です。
3.1. 日本企業がベトナム市場に進出するメリット
ベトナム市場に関するマクロ経済の情報だけでは、自社にとっての具体的な事業機会を判断できません。業界や商品カテゴリーのデータと自社の条件を照らし合わせ、以下の事業機会を確認しましょう。

日本企業がベトナム市場に進出する4つのメリット
① 未充足のニーズに応えられる
競合商品への不満や、選択肢が少ない分野がある場合は、新たな事業機会につながる可能性があります。現地ECモールのレビューや競合分析を通じて確認しましょう。
② 日本での実績や品質を活かせる
日本での販売実績や品質面の強みが、現地の顧客にとって購入理由になり得るかを確認します。品質や安全性が重視されるカテゴリーでは、顧客インタビューやアンケートを活用して検証するとよいでしょう。
③ 小さく始めて検証できる
EC販売など、比較的小規模に始められる販売チャネルを選択肢として検討し、必要な初期費用や運営コストを確認します。
④ 既存の商品・在庫を活用できる
大きな仕様変更なしで現地販売が可能であるかを、市場投入条件から確認しましょう。
ベトナムでの販売方法やEC販売の始め方については、ベトナム販売ガイドもご覧ください。
3.2. 日本企業がベトナム市場に進出するリスク・注意点
ベトナム市場への進出には、商品・サービスの需要だけでなく、法規制、販売体制、物流、運営コストなど、事前に確認しておきたいリスクがあります。特に初めてベトナムで事業を展開する企業は、自社だけで判断せず、必要に応じて専門家や現地パートナーに相談しながら準備を進めることが重要です。
主なリスクと確認ポイントは以下のとおりです。
これらのリスクは、参入前にすべてを解消する必要があるわけではありません。重要なのは、自社の事業規模や参入方法に応じて必要な確認事項を整理し、優先順位をつけて対応することです。
特にEC販売から小規模に始める場合は、テスト販売を通じて商品の需要や顧客の反応を確認し、その結果をもとに販売規模や運営体制を見直す方法もあります。
3.3. テスト販売から本格展開への判断基準
メリットとリスクを整理したら、調査を続けるか、テスト販売に進むか、本格展開するかを判断します。ベトナム進出の次のステップを判断する際の基準は、以下のとおりです。
- 調査を続ける: ターゲット層のニーズが明確でない場合や、法規制などの販売条件が未確認の場合は、一度立ち止まり市場調査を継続します。
- テスト販売を行う: 販売条件を確認済みで検証したい仮説が明確であり、さらに小規模で運営できる体制が整っている場合は、テスト販売へ進みます。
- 本格展開する: テスト販売で一定の検証結果が得られ、収益性や運営体制について本格展開の見通しが立った場合は、本格展開を検討します。
ただし、具体的な成果の基準やテスト期間は、商品カテゴリーや販売チャネルによって異なります。すべての業界に共通する正解はないため、テスト販売を始める前に自社独自の明確な判断基準を設定しておくことが大切です。
4. ベトナム市場への参入方法
ベトナム市場への主な参入方法には、販売代理店、ECモール、現地法人・拠点の設立があります。進出目的や自社のリソース、ブランド管理の方針に応じて、適した方法を選ぶことが重要です。
4.1. 販売代理店・ディストリビューターの活用
販売代理店やディストリビューターは、現地での営業や流通、販売を代行してくれる有力な選択肢の一つです。現地の販路や商習慣に詳しい企業と組むことで、自社のリソースが限られていてもベトナム進出に必要な営業・流通体制を整えやすくなります。
一方で、販売価格の決定や売り場での見せ方、顧客対応などを代理店に大きく依存する点には注意が必要です。ブランドイメージを重視する場合は、どの範囲まで自社でコントロールできるかを事前にしっかりと確認しておきましょう。
契約条件はパートナーごとに異なるため、以下の項目は個別に細かく確認が必要です。
- 独占販売権の有無と販売エリア
- 販売価格の決定権
- 在庫や返品の取り扱い
- 販促費用の負担割合
- 販売データの共有範囲
- 契約期間と解除条件
4.2. 越境・現地ECモールを通じた参入
ECモールを通じた販売は、実店舗を設けずにベトナムの消費者へ商品を販売できる方法の一つです。ベトナムではShopee、Lazada、TikTok Shopなどの主要なECプラットフォームが広く利用されています。
EC販売には、大きく分けて次の2つの形態があります。
- 越境EC: 日本国内から商品を発送し、ベトナムの顧客に直接届ける方法
- 現地EC: ベトナム国内に在庫を置き、現地から迅速に配送する方法
ベトナムの越境EC市場の特徴や始め方、成功のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
>>関連記事:ベトナム越境EC完全ガイド|市場規模・始め方・成功ポイントを解説【最新版】
いずれの形態を選択する場合でも、販売チャネルの選定、ベトナム語の商品情報作成、スムーズな受注処理、配送の準備が欠かせません。最適な販売形態を決める前に、以下の条件をしっかりと確認しておきましょう。
- 出店要件
- 取り扱う商品カテゴリーに関する法的な販売制限
- プラットフォームの手数料、決済方法、代金の回収方法
- 配送方法と購入者の手元に届くまでのリードタイム
- 返品や交換が発生した場合の対応方法
これらの業務を自社だけで対応することが難しい場合は、ベトナムで販売するサービスを活用して、必要な業務を外部に委託することも可能です。
4.3. ベトナム現地法人・拠点の設立
ベトナムで長期的な事業展開を目指す場合は、現地法人や拠点の設立も有力な選択肢になります。現地での採用活動や本格的な営業活動が行えるため、販売・営業体制を自社で構築しやすくなります。ただし、法人設立には時間がかかり、初期投資や管理にかかる負担も大きくなる点に注意が必要です。
設立できる形態や必要な手続きは、業種や事業内容によって異なります。検討する際は、公的機関や現地の法律専門家に相談し、最新の法令にもとづいて慎重に判断しましょう。
4.4. 目的・運営体制に応じた参入方法の比較
3つの参入方法を必要なリソースやコントロールの度合いで比較すると、以下の表のとおりです。
リソースを抑えながら販売を始めたい企業にとって、ECモールは比較的小規模に販売を開始し、顧客の反応を検証する方法の一つです。
5. ベトナムEC販売の始め方
ベトナムEC販売は、商品選定から成果検証まで段階的に進めます。各ステップで自社と外部の役割を明確にすることで、効率的に販売準備を進められます。
5.1. 商品選定と市場投入条件の確認
まずは市場調査をもとに、ベトナムで販売する商品を絞り込みます。最初から全商品を出品せず、ニーズの高い主力商品に絞ることで検証や管理がスムーズになります。
商品決定後は、市場投入条件を確認します。確認作業は以下のように自社と専門家で分担しましょう。
- 自社で準備すること: 商品情報(成分・仕様・原産国)の整理、必要な認証・検査書類の確認・収集、販売予定数量と価格の試算、パッケージの現状確認
- 専門家に確認すること: 輸入に必要な許認可、商品ラベル・表示要件、関税・税金の取り扱い、カテゴリーごとの販売規制
法規制は商品カテゴリーによって大きく異なるため、自社だけで判断せず、専門家や公的機関に最新情報を確認しましょう。
5.2. チャネル選定と現地向けコンテンツ準備
販売チャネルは、市場調査で明らかになったターゲット層の購買行動や、競合他社の出店状況をもとに選定します。ターゲットが普段どのECモールで買い物をしているか、競合がどのチャネルを利用しているかも、重要な判断材料の一つです。
チャネルが決まったら、ベトナムの消費者に合わせたコンテンツを準備します。日本向けの情報をそのまま翻訳するだけでは商品の魅力が十分に伝わらないため、以下のポイントを意識して最適化を行いましょう。
- 商品情報: 商品名や説明文をベトナム語で作成し、現地の顧客が特に重視するポイントを冒頭で分かりやすく伝える
- 画像: 実際の使用シーンやサイズ感が一目で分かる画像を用意し、画像内のテキストもベトナム語にローカライズする
- 購入ガイド: 商品の使い方、配送にかかる日数、返品や交換の条件を明確に記載する
機械翻訳だけでは、文脈や商品特性に合わない表現になる場合があるため、ネイティブチェックを行いましょう。
5.3. ショップ運営・受注・カスタマーサポート体制の構築
ショップを開設した後は、出品から購入後のサポートにいたるまでの業務フローをしっかりと整えます。ショップ運営を自社で行うか、外部パートナーに委託するかによって担当範囲が異なります。
- 自社運営の場合: 商品登録、価格・キャンペーン設定、注文確認、出荷指示、ベトナム語での問い合わせ対応、返品・交換やレビュー対応までの全工程を自社で一貫して対応します。
- 外部委託の場合: 出品管理、受注処理、購入後のサポートなどを委託先が担当します。
外部委託する場合でも、商品方針や販売価格の最終決定権は自社が保持します。トラブルを防ぐためにも、委託する範囲と判断の権限は契約時に必ず明確にしておきましょう。
5.4. 在庫保管・フルフィルメント・配送の準備
EC販売では、在庫保管から受注、ピッキングや梱包を経て、出荷から配送にいたるまでの流れがスムーズにつながっていることが重要なポイントとなります。
在庫が不足すれば欠品や販売機会の損失につながり、梱包や出荷のミスは破損や誤配送による低評価の原因になります。いずれかの工程に遅れやミスが生じると、顧客体験にも影響するため注意が必要です。
フルフィルメントや配送業務を外部パートナーに委託する場合は、以下の点を事前に必ず確認しておきましょう。
- 保管、梱包、出荷、配送のうち、どこまでがサービス範囲に含まれるか
- 受注から出荷完了までの正確なリードタイム
- 在庫数や日々の出荷状況をどのような方法・頻度で共有するか
- 破損、紛失、誤配送が発生した場合の責任の所在と補償内容
- 返品された商品の受け取りや再入庫における対応方法
ベトナムECにおける倉庫・通関・配送などの物流体制については、以下の記事で詳しく解説しています。
>>関連記事:【完全ガイド】ベトナムEC物流|倉庫・通関・委託先の選び方
5.5. 初期販売の成果検証と事業拡大の判断
販売を開始した後は、定期的に成果を検証し、本格的な事業拡大へ進むかどうかを判断します。効果測定で確認したい主な指標は以下のとおりです。
- 売上に関する指標: 売上高、注文数、客単価の推移
- コストに関する指標: 各種手数料、物流費、広告費、実際の利益率
- 受注・配送に関する指標: 出荷にかかるリードタイム、注文キャンセル率、返品率
- 顧客の声に関する指標: ECモールのレビュー評価、問い合わせ内容の傾向、リピート率
成功の基準や検証期間は、商品カテゴリーや販売チャネルによって異なります。一般的な平均値に惑わされるのではなく、販売開始前に自社独自の目標を設定し、その達成度をもとに判断することが大切です。第3章で整理した判断基準とあわせて、次のステップを柔軟に決めていきましょう。
6. ベトナム進出にかかる費用の全体像
ベトナム進出にかかる費用は、参入方法や商品カテゴリー、販売規模によって異なります。必要な費用項目を整理し、進出方法や事業規模に応じて予算を検討することが重要です。

日本企業向けベトナム進出にかかる費用
6.1. 調査・商品準備・チャネル開設の初期費用
初期費用は、ベトナムでの販売を始めるまでに発生する準備コスト全般を指します。自社が選んだ参入方法に合わせて、以下の項目でどのような費用がかかるのかを事前にしっかりと把握しておきましょう。
- 市場調査費: 調査レポートの購入費用、消費者アンケートの実施、現地でのヒアリングや調査にかかるコストで、すべての参入方法で必要になります。
- 専門家への相談費: 法規制や税務、契約内容などを専門家に確認するための費用で、すべての参入方法で発生します。
- 許認可・手続き費用: 商品の輸入や販売登録に必要な行政手続きにかかるコストで、取り扱う商品カテゴリーによって異なります。
- 商品対応費: 現地基準に合わせた商品ラベルやパッケージの変更、説明書のベトナム語翻訳にかかる費用で、商品カテゴリーによって変動します。
- ショップ開設・コンテンツ制作費: ECモールの出店手続き、商品ページの構築、訴求画像の制作にかかる費用で、ECモール参入時に必要となります。
- 初回の在庫・輸送費: 初回仕入れにかかる費用と、日本からベトナムへ運ぶための国際輸送費で、商品を輸送する場合に発生します。
- 法人・拠点の設立費用: 現地法人の設立手続き、オフィスの事務所確保、初期の採用活動にかかる費用で、現地法人や拠点を設立する場合に必要です。
各項目の金額は、依頼するパートナー企業や業務の範囲によって大きく異なります。より精度の高い予算計画を立てるためには、複数の業者から事前にお見積もりを取り、内容とコストパフォーマンスを比較した上で慎重に判断しましょう。
6.2. 運営・フルフィルメント・配送のランニングコスト
販売を開始した後は、店舗運営や物流にかかるランニングコストが継続的に発生します。各費用の計算方法や含まれる範囲を事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
- モール手数料:販売手数料、決済手数料、月額利用料など。手数料の計算方法やキャンペーン参加時の追加費用を確認しましょう。
- 広告・販促費:クリック課金型などの広告費や、キャンペーン・プロモーションにかかる費用。最低出稿金額や費用対効果を確認しましょう。
- 保管料:保管スペースや保管期間に応じた料金。長期保管になった場合の追加料金の有無を確認します。
- 出荷作業費:出荷件数や商品点数ごとの料金。必要な梱包資材が費用に含まれているかチェックしましょう。
- 配送料:重量、サイズ、配送エリアに応じた料金。再配達や返送が発生した場合の費用負担を明確にしておきます。
- 顧客対応費:月額固定または対応件数ごとの料金。対応可能な時間帯や言語の範囲を確認しましょう。
このほかにも、返品処理、在庫の廃棄、為替の変動などによって想定外の費用が発生する場合があります。お見積もりの段階で、追加料金が発生する条件を細かく確認しておきましょう。
ベトナムのフルフィルメントについて、具体的な業務内容や費用相場、代行業者の選び方を詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
ランニングコストは想定する売上と照らし合わせて検証することが重要です。販売価格から原価、手数料、物流費、広告費を引いて1注文あたりの利益を試算し、どの程度の販売数があれば採算が合うかを把握しておくと、適切な価格設定や販売計画を立てやすくなります。
6.3. 自社運営と外部委託のコスト比較
自社運営と外部委託にかかるコストを比較する際は、同じ業務範囲や同じ品質基準を前提に考えることが大切です。表面的な委託料と自社の人件費の金額だけで比較すると、判断を誤る原因になります。
外部委託の見積もりを比較する際は、業務範囲や品質基準が同じか、追加費用や解約条件はどうなっているかをそろえて確認し、費用の安さだけでなく自社対応すべき範囲と外部に任せるべき業務を見極めることが大切です。
7. Ezbuy Japanによる日本企業のベトナム販売・EC支援サービス
ベトナムでのEC販売では、ショップ運営や現地語対応、在庫管理、配送など幅広い業務が必要です。社内のリソースだけで対応するのが難しい場合は、外部の支援サービスを活用する方法もあります。
Ezbuy Japanでは、日本企業向けにベトナムでの事業登録からショップ開設、運営、フルフィルメントまで、EC販売を一貫して支援しています。
7.1. Ezbuy Japanのベトナムで販売するサービス
Ezbuy Japanが提供するベトナムでの販売支援サービスは、以下のような課題を抱える日本企業に適しています。
- ベトナム語での商品登録や顧客対応を担当できる社内人材がいない
- ShopeeやLazada、自社サイト、SNSなど複数のチャネルで効率よく販売したい
- ベトナム国内における在庫管理やフルフィルメント、配送の体制が整っていない
- 現地での複雑な事業登録や法的な手続きがよく分からない
- 広告運用やSNSマーケティングなど、現地市場に向けた集客方法に不安がある
専門家に相談する前に、自社の課題が「販売チャネルの開設」「日々のストア運営」「物流」「集客」のどこにあるのかを整理しておくと、必要な支援内容を具体的に伝えやすくなります。
7.2. 運営代行からフルフィルメント・配送までの支援範囲
Ezbuy Japanが提供する主な支援領域やサポート内容、そして依頼する企業側が担うべき役割の分担は以下のとおりです。
- 事業登録: 現地での事業登録手続きのサポート。企業側は必要書類の提供や最終判断を担当します。
- ショップ開設: 各種ECモールやSNS等でのショップ開設。企業側は販売チャネルの方針を決定します。
- ショップ運営: 商品登録、価格設定、在庫連携、キャンペーン運用。企業側は商品や価格の方針、情報を提供します。
- ローカライズ: ベトナム語翻訳や現地向けコンテンツの調整。企業側は元原稿の提供と内容確認を担当します。
- マーケティング: 広告運用、SNS運用、SEO対策。企業側は予算とブランド方針を決定します。
- 顧客対応: 現地顧客からの問い合わせ対応。企業側は対応方針や回答ルールを共有します。
- フルフィルメント: 在庫管理システムによる倉庫での保管や出荷。企業側は在庫の補充計画を立てます。
- 配送・返品: ベトナム国内への配送、返品商品の検品や再発送・返金の手配。企業側は返品ポリシーを決定します。
- 経理サポート:取引データの管理・照合などを支援します。
実際の支援範囲や詳細な役割分担は契約内容によって異なるため、どの業務をパートナーに任せ、どの判断を自社に残すのかは事前の相談段階でしっかりと明確にしておきましょう。
7.3. 自社に合った支援プランを検討するための事前準備
Ezbuy Japanから自社に最適なプランの提案をスムーズに引き出すためには、以下の情報をあらかじめ整理して準備しておきましょう。第1章のチェックリストで整理した内容もそのまま活用できます。
- 商品情報: ベトナムで販売したい商品の一覧、それぞれの特徴や強み、想定している価格帯
- 目的と目標: ベトナム市場へ進出する目的と、目標とする達成時期や売上規模
- 既存の販売状況: 日本国内または海外における現在の販売チャネルとこれまでの実績
- 希望する支援内容: すべて外部に任せたい業務と、自社内で対応を続けたい業務の切り分け
- 予算: 準備にかかる初期費用と、継続的なランニングコストの想定予算
パートナー企業から提案を受けた後は、契約を締結する前に支援の範囲、料金体系の仕組み、成果物や定期報告の内容を必ず細かく確認しましょう。確認する際の詳しい観点は、第6章で紹介した自社運営と外部委託のコスト比較ポイントがそのまま参考になります。
8. よくある質問
Q1. ベトナムでEC販売を始める前に確認すべき条件は?
ベトナムでEC販売を始める前には、主に商品の販売条件、ECモールの出店条件、そして物流条件の3つを確認する必要があり、法規制などは商品カテゴリーによって異なるため専門家による最新情報の確認が大切です。
Q2. ベトナムのEC販売は自社運営と外部委託どちらがよい?
自社運営と外部委託のどちらが適しているかは、社内リソース、進出目的、必要な業務範囲によって異なります。自社でノウハウを蓄積したい場合は内製化、現地語対応や物流など社内で対応しにくい業務がある場合は、必要な範囲を外部委託する方法があります。
Q3. Ezbuy JapanのベトナムEC販売支援内容は?
Ezbuy Japanの「ベトナムで販売するサービス」では、事業登録のサポートをはじめ、各種ショップの開設から運営代行、在庫管理や配送などのフルフィルメント、さらには集客に欠かせないマーケティングまで幅広く支援しています。
9. まとめ
ベトナム進出では、市場調査を通じて自社の商品・サービスとの適合性を確認したうえで、目的や社内リソースに合った参入方法を選ぶことが重要です。EC販売から小規模に始める場合は、販売チャネル、商品情報のローカライズ、物流、顧客対応、費用などを事前に整理し、テスト販売を通じて需要や採算性を検証します。
一方、現地でのショップ運営やベトナム語での顧客対応、在庫管理、物流などを自社だけで対応することが難しい場合は、必要な業務を外部パートナーに委託する方法もあります。
Ezbuy Japanでは、日本企業のベトナムEC販売を支援しています。事業登録やショップ開設から、ショップ運営、在庫管理、フルフィルメントまで、ベトナムでの販売に必要な業務を幅広くサポートするベトナムで販売するサービスを提供しています。
ベトナム市場への進出やEC販売について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。